「プレゼンテーション実践講座 ~心をつかむ ”話し方” ~」レポート


~第 26 回 MSDN オフラインセミナー ~






■はじめに

「MSDN オフライン」 という、開発者の方々を対象にした、マイクロソフトが提供する無償のスクール形式のセミナーがあるそうで、 「プレゼンテーション実践講座 ~心をつかむ ”話し方” ~」というのに行ってみました。

要は、話し方講座です。
3Dとまったく関係ないです。


■講師さん

マイクロソフト株式会社 ビジネスプロダクティビティテクノロジー本部 本部長の小柳津(おやいず) 篤さんでした。
「個人と組織のナレッジイノベーション」という本を書かれているそうです。


■知識を身につけるということ

知識を身につける段階は、次の2つの段階で明確に分かれている。

Passive Knowledge を受けたレベルでわかった気になるが、Active Knowledge はギャップがあり、ギャップを認識しないとその差は越えられない。
今日の内容は、練習しないとできるようにならない。この練習するようになる気がするのが、Passive KnowledgeとActive Knowledgeの差。
身に着けて、意識してほしい。


■論理的なコメントの組み立て

講師の仕事。企業の偉い人にソリューションの効果などの説明をするアドバイザ。
顧客として会う企業の偉い人は初老の男性(各企業で成功体験を持っている)が多い。
どのようにして意思疎通を図るかをがんばってきた。
どうすれば、初老の意固地な人に納得してもらえるか考えた成果を紹介。

今回の話は、一般的なノウハウ本と違う。
アマゾンで「話し方」に関して1200冊ぐらい本が出ている。
共通しているのは、見せ方、出し方、押し込み方が書いてある。
これには、違和感を持っている。
プレゼントは:プレゼンテーション=ビジネスコミュニケーションと、思う。
さらに、ビジネスコミュニケーションは合意形成のプロセスと、思う。
ビジネスコミュニケーションと、普通のコミュニケーションの違いは、

ということで、これに関して、厳しい品質が求められる。

プレゼンが、上手くなるには。
自分のプレゼンの姿を客観的に見る機会を持ってほしい(MS社員には自分で撮影して練習している人もいる)。
やらないと、自分を乗り越えようというモチベーションが生まれない。

ここで、とある人がプレゼンをしているビデオを紹介:
欠点はいろいろあったが、一番大きな点は、語尾が小さくなっていたこと(実際には、音声が小さくてあまり聞き取れなかったのだが…)。
語尾が小さくなっても、なんとなく言っていることはわかるので、普段は問題にならない。
限られた時間で説明しなくてはならないシチュエーションでは、彼のやり方はうまくいかないでしょう。

今回の内容のポイントは4つ(2、3日にわたって開かれるセミナーだと12個だけど今回は、はしょる)
視る:聴く:解る:感ずる


■視る。見える

「人は見た目が9割」という本が出ている。この中で、中身は9%しか話に影響しない。見た目55%、聞いた感じ38%というのがある。
ある意味間違っている。注釈がつく。「ある限られた時間内では」というのが正しい。
2時間聞かなくては解らない内容について、10分しか聞いただけではこの話は当然。
ただ、プレゼンには、これが当てはまる。
今日からできることは?


■聴く、聞こえる

プレゼンするときは、話をする方は展開の全てが見えているが、聴く人は聞いた一つ一つから話手の内容を組み立てていかなくてはならないと、言うことを忘れてはいけない。
話すときに大切なのは?

次にあげるものは、これらの話し方がきちんとできていて参考になる。

これからは、人の話を聞いて、その技法を考えてほしい(どうして複雑なことを短い時間で説明できるのか。説得力があるのか)。

話し方を身に着けるために、アナウンサーは車に乗りながら実況中継をするらしい。
『今回のセミナーでは、絵を見てその内容を紹介する実演を行った。』
講演する前に、内容の確認をすると思いますが、間の開け方等を確認するための口語体で話す練習もしてください。

しゃべり方を意識している芸能人がいる
『ここで、受講者に誰か聞いた』
森本レオ?:声の強弱でメリハリをつけている(物語には向いている)。
ものもんた?:話し方以前にないように問題があるのでは?
答え:ではお笑いタレントヒロシ:話し方としては参考になる。非常に滑舌にも気をつけている。


■解る。理解する

(ここにいる人は)普段、論理的に話すということに意識しているでしょう。
ただ、プレゼンでは、それば必ずしも良い結果になるとは限らない。
時間が限られているので、論理の組み立てと検証に時間を使っては、本来、話したいことにたどり着かない。論理性にこだわるのは時間を消耗するので不利。
フェルマーの定理をワイルズが解いたのに7年かかっている。推敲するのに1年。ほころびを直すのに2年。
これは極端な例だが、論理っ「ぽい」ことが大事(だませということではない)。納得感にどうリーチするかが大事。
人によって納得するプロセスとか琴線は異なる。
相手はどうやったら納得するだろうと、言うことを考えないと相手に伝えきれない。

プレゼン本では、「結論を先に」と、書いてあってこれは間違ってはいないが、それ以前に自分がコントロールするという自覚が必要。
自分が話しているときに、第3者的に見ている自分の両方がいるように勤めている。なかなかできないですけど…

納得感が違うなら、まったく違うアプローチを取らないといけないか?
必ずしも、そうというわけではない。抑えとくもの(手段、手法、ツール)がある。
話の筋道をどのように組み立てるのかということに関して、説明に大変なときは、どのような時か?

  1. 要素数が多いとき。
  2. 要素が複雑なとき。
  3. 境界があいまいなとき。

これらがあったときに簡単に説明できるようにしとくのは良い練習。
こんなときのツール。

  1. MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive):ある事柄を重なりなく、漏れのない集合体として捕らえる。
    事柄の領域がかぶったり、隙間が開いていると聞いている人はわからなくなる。
    例:一組のトランプに含まれるカードを漏れなく、重なりなく説明するには?
  2. So What?(帰納法)/Why So?(演繹法)
    事柄(クライテリア)を階層化(dimensiton)して説明する。
    階層化をしたら、反対方向からつじつまが合うか検証しましょう (仮定から要素を分解したときに、その要素を集めてもとの仮定に戻るか)。
    漏れがあると、聞いた人に違和感がある。
    また、階層化の各レベルでMECEでないといけない。
    階層を崩してはいけない(人格は「心」「技」、「下半身」でできているとか言うと、聞いている人は「上半身」は良いの?と、感じ理解がついていかなくなる。また、信頼を失う)。

■共感する、納得する

時間切れで、今回はなし。
日経のビジネススキルアップ講座をやると思うので、気に入った人はぜひ!


■さいごに

最後の終わり方がちょっとな~
有料のセミナーを受けさせようという狙いなかぁ。
内容的には面白かっただけにちょっと残念。





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